みならいです。
いつもブログを読んでいただきありがとうございます!
みならいのビール講座、今回で第4話となります。
第1話では「ビールは基本的に麦芽、ホップ、水、その他の原料に酵母が加えられて醸造される〜」と書かせていただきました。
今回は、そんなビールを構成する原料のうち、“ビールの魂”とも呼ばれるホップに焦点をあてて、そもそもホップってどんな植物なのか?なぜビールに使用するのか?という話を中心に解説していきたいと思います!
少しでもあなたの参考になれば嬉しいです。
そもそもホップとは?
ホップはアサ科の多年生植物で、紀元前から西アジア・ヨーロッパの山地に野生のものが自生していたとされてます。
実際、今でもホップはかなり身近な存在で、日本の山中でも見かけることがあります。
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ホップはアサ科ということで、カンナビス(大麻)と似ている部分もあり、両方とも樹脂を多く含む雌花の毬花を得るために栽培されます。
(カンナビスの毬花は、向精神作用のあるTHC(活性成分)を含む一方、ホップは、苦味をもたらすα酸を含んでます。)
ホップに含まれるα酸(煮沸工程で変化するイソα酸)には、苦味をもたらすこと以外にも、筋肉の緊張を和らげる鎮静作用や、食欲増進、消化促進作用、不眠改善、アルツハイマーの予防などの効果が確認されていて、いやはや何とも、ホップが持つ潜在能力は計り知れないです・・!
ホップの栽培
そんなホップの栽培が行われるのは、基本的に冷涼で乾燥した土地。
2月〜3月に根茎を植えると、概ね4月〜5月に芽が出て、6月〜7月が最成長期(開花)、収穫期は8月〜9月です。(1日約30cmのペースで育ち、最大高さが12mに及ぶことも。)
ちなみに、成熟したホップ(毬花)の、茎部などに作られる黄金色の小さいツブツブが“ルプリン”と呼ばれるホップ腺。
これが苦味と香りをビールに与えてくれるものになります。
ホップをビールに使用する理由・役割
続いて、ホップをビールに使用する理由になります。
シンプルにこの4つです!! ↓
1:防腐作用
2:アロマ(香り)をつける
3:苦味をつける
4:泡持ちをよくする
最も重要な役割が1の防腐作用。
ホップに含まれるα酸は雑菌の繁殖を抑制する働き(殺菌作用)があるので、防腐しつつ、ビールの長期保存に寄与してくれます。
加えて、2〜4の役割(アロマ・苦味付けなど)も当然ながら重要な役割になります。
ちなみに、苦味については、ホップとビールのα酸含有量、IBU(国際苦味単位)という単位で表示されます。(IBUについて深掘りしたい場合は、参考記事もあわせてご覧ください。)
ホップの加工(ペレットホップ)について
最後にホップの加工について少しご紹介。
ビールに使用するホップは、従来、そのまま乾燥させてプレスしたもの(リーフホップ)が使用されてきましたが、最近は、保管に場所を取らない・計量しやすい・苦味成分の損失を抑えるなどの観点から、ペレット状に固めたホップを使用することが多いです。(あえてリーフホップで醸造する場合も全然ありますが。)
ペレットホップはこんな感じ。↓
香りが半端じゃないです笑
少しかじると、ビリビリっとすることも。
(ホップを大量に使用しているIPAを飲むと、喉に張り付くようなビリビリ感を感じることがありますが、このビリビリ感はまさにペレットホップかじった時に感じるのと同じです。)
こういったホップが、醸造工程で使用されているので、参考までの紹介です!
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今回はホップの役割やビールに使用する理由など、ポイントとなるような内容をざっくりと解説してみました。
また次回、お会いしましょ〜!!