みならいです!
今回はビール講座の第2話ということで、ラガーとエールの違いについて解説していきたいと思います。
が、その前に、そもそもの部分を補足します。
第1話で、ビールは100種類以上のスタイルと書きましたが、それはあくまでも“細分化すれば”の話で、大前提としてビールは主に「ラガーとエール」の2種類に分かれます。
(これが分かっているだけで、今後ビールの見え方が大きく変わりだしますので、是非覚えていただけると嬉しいです。)
ですので、繰り返しになりますが、ビールはスタイルがたくさんあるものの、そのほとんどがラガーかエールのいずれかに当てはまるということになります。
今回のテーマは、これを前提に解説していきますね〜。
ラガーとエールの違いとは
では、ラガーとエールは具体的に何なのかというと、結論、それぞれの発酵方法のことです。
ラガーは、“下面発酵”によって長期熟成で作られるビールのことで、シンプル爽快で、スッキリ飲みやすいのが特徴。(国内大手ビールの、キレとか喉越しとか表現されている、いわゆるスカッとするやつは全部これです。)
【下面発酵について】
下面発酵酵母は、約10℃で発酵。表面に浮かばず、発酵後期には凝集してそこに沈殿。発酵期間は約1ヶ月。(発酵の際に酵母が下に沈むので下面発酵。)
一方、エールは、“上面発酵”によって作られるビールのことで、豊かな味わいや香りがあり、ゆっくり味わう飲み方に適しているのが特徴。(フルーティーで香り高いビール、度数の高いビール、トロピカル柑橘系なビールなどは大体こっちです。)
【上面発酵について】
上面発酵酵母は、約20℃で発酵。発酵時には、発生する炭酸ガスの泡とともに表面に浮かび上がる。発酵期間は3〜5日。(発酵の際に酵母が上に浮かぶので上面発酵。)
ラガーとエールのスタイル例
参考までにラガーとエール、各スタイルの代表例も紹介したいと思います。
【ラガー(下面発酵)のスタイル例】
・ピルスナー(チェコ発祥)→ 日本国内の大手ビールは大体これ。
・ドルトムンダー、シュバルツ、ミュンヘナー・デュンケル、ミュンヘナー・ヘレス、ボック、ラオホ(ドイツ発祥)
・ウィンナー(オーストリア発祥)
・アメリカンラガー(アメリカ発祥)などなど
ラガーは、黄金色のスッキリしたビールがほとんどです!
【エール(上面発酵)のスタイル例】
・ケルシュ、アルト、ヴァイツェン(ドイツ発祥)
・ペールエール、IPA(インディアペールエール)、バーレイワイン、ポーター(イギリス発祥)
・スタウト(アイルランド発祥)
・ベルギーホワイトビール、トラピストビール(ベルギー発祥)
・スチームビール、アメリカンペールエール、ヘイジーIPA(アメリカ発祥)などなど
一方、エールは、ブラウン色やアンバー色のビールに始まり、いわゆる黒ビールや、小麦を使ったホワイトビール、黄色く濁ったヘイジーIPAなど、かなり幅広いスタイルが凝縮。
飲み慣れてないスタイルは、ほぼエール(上面発酵)ビールだと認識していただいて良いかと思います。
以上、ラガーとエールの違いの解説でした!
次回、また会いましょ〜!